記録日：6月22日（木）
記録者：Kau
GNPのシングル『ENTER THE AFRO』のマスタリング。
CD-RからデジタルでVSに送り、大体レベルを合わせて録音。今回は外部にリミックスを依頼したので、レベルがまちまちで合わせるのに苦労する。全曲をひとつのソングとして録音し、各曲の頭にマーカーをつける。
曲間は録音時に2秒ぐらいずつとっておいて、録音終了後トラックのカット＆インサートで微調整。これもある程度前の曲からの流れで聞かなければいけないので時間がかかる。あと曲の前後にノイズが入っている曲はその部分をトラックのイレースでつまむ。
マスタリングエフェクトは当初「Dance Mix」という中・低音の出るプリセットを全曲にかけていたのだが、いったんCD-Rに焼いていろいろなスピーカーでモニターしてみると曲によってはハイが出すぎて耳につく。
人のリミックスは問題ないのだが、わが家で録音したものは最終的にBBEを通しており、そこにさらにエフェクトをかけるとハイが出すぎることが判明。そこでプリセットを「Dance Comp」というプリセットにして、ハイを0dbにしてやると落ち着いた音になった。あとAMPEREXのリミックスはもとから中域が出ていたので、「Pre Master」という標準的なエフェクトをかける。
オートミックスにして曲ごとにエフェクトを切り替えるようにする。最初エフェクトの切り替えがプログラムできず悩んでいたのだが、プレイモードで入力してやると無事解決。
VSからデジタルでDATに録音し、インデックスを微調整してCD-Rに焼いてマスター完成。マスタリングだけでも5日間ばかりかかってしまった。今回は自分の覚え書きもかねて記録しておきます。
記録日：6月15日（木）
記録者：丹凡仙仁
ほぼ連日、夜明け近くまで自宅マスタリングの試行錯誤が続く。
SoundEngineの音圧上げのアルゴリズムは素晴らしく、良い感じにしてくれるがコンプ＆リミッターに関してはまだ自分の修行が足りず、どうも歪む＆気に入らない。
ので、おもにRFX-2000でリミッターを掛けたファイルにDSP処理をしていく。
その中で"Boogie woogie Tokyo"はRFX-2000のコンプを掛けたものに音圧上げの処理をし、"DTM2000"についてはSoundEngineだとちょっと音が立派になりすぎる感じがしたのでSoundHackのノーマライズを行った。
ところでSoundEngineはほぼ２日に１回はアップデートされておりどんどん良くなっていっておりスゲエと言わざるを得ない。熱い。
アルバム的には完成しているのだが、よせばいいのにシークレットトラックなんぞを作りたくなってしまい、ごそごそと作業開始。
まともな曲を作る気はないので、電子ブロックで作ったノイズを波形編集したり、ウクレレをデタラメに弾いたものをMetaTracksで適当に構成したりする。もちろんノーマライズなんかしない。
今研究用に作っているスケッチを適当に波形編集して、SoundEngineで音圧を上げ、デジタルノイズの気になる周波数帯をEQで少し削ったりする。このスケッチもシークレットトラックに入れるか、少し考えてみたり。
記録日：6月8日（木）
記録者：丹凡仙仁
SoundEngineでの実験を開始。
まず特筆すべきはこのソフトが非リアルタイム処理する設計になっていることで、このことで貧弱なスペックのPCでも十分実用になること。ビバ、非リアルタイム！。これならワシのSoftWindows98でもＯＫです。
ちなみに本格的な変換作業の前にプレビューもあるのでイライラしません。
基本的なスペックとしては、ノーマライズ、ＥＱ、コンプ、リミッターなんかがメインで、"Auto Maximaize"が秀逸。クリック一つでかなり良い感じに音圧を上げてくれます。お任せでできるとは言え、なんでもかんでも同じ設定という訳ではなくて、あなたもガバの"Super Hard"からリリカルなピアノ曲向け"piano"、原音イメージ重視の"mild"まで選択できます。またクリップを消せる"DC/offset"とかもポイントが高い。
個々の機能も充実していて、コンプとか利きが良すぎて使いにくい、って嘘です。自分が未だにコンプの使い方がよく判らなくて悲しかっただけです。本当はおすすめのセッティングがあるので、ここから追い込むのが吉。
RFX-2000とかだと、ある程度操作できるパラメーターと範囲が限定されていてメチャクチャやっても無難なセンでまとまるのですが、SoundEngineはかなり深いところまでいじくれるので、大胆な加工が可能です。
パラメーターの操作はウィンドウ上のつまみをいじくるのですが、パソコンの強みで直接数値入力が可能で、お気に入りの設定が出来たら名前を付けてセーブできます。
Filter系も充実していて、いわゆるLPF,HPFから３bandEQ、グラフィックEQ、エンハンサー、ノイズリダクションまであります。EQもマスタリング用おすすめセッティングがあります。空間系のリバーブ、ディレイ、コーラス、ステレオエクスパンドなどもあります。
あとアナーキーでデストロイな特徴としてなぜかディストーションとかオクターバーとかもあり、マスタリング用ソフトからはみだしちゃってて愉快。
腕に覚えのあるひとはプラグイン形式で自分でエフェクトを追加できる仕様です。
作者のKeNji氏は「完成に程遠い」と謙遜されてますが、とんでもない。凄い出音は良いです。
ただスペクトラムアナライザをリアルタイム表示していると若干動作が不安定だったり、デフォルトでループ再生になっていて、それを解除するのが少し判りにくい、といった事はありますが、かなりささいな事でしょう。
これだけのソフトがフリーウェアだっちゅうのはどーいうことなんでしょうね？テキストシーケンサー"SAKURA"に続き、Windowsフリーウェアのお宝を掘りあてたですよ、これは。
とりあえずMIDIファイルを生レンダリングしたものと最近作ったスケッチにエフェクトを掛けてみるが、特にGM音源丸だしの生レンダリングとかは激変。コンプ＆ノーマライズで耳に痛くなく音圧を上げてくれた。ドラムとかパッドとかよい感じ。
今後の作業として、RFX-2000でのコンプ版、リミッター版の"嫌よね、スタイニー？"（一応タイトルです（笑）。）にSoundEngine版のものを加えて聴き比べてマスタリング方法を検討することにしたい。というか大部SoundEngineに傾いている（笑）。
SoundEngineの作者、keNji氏のHP
"DreamN-Hit 〜やすらぎの音楽〜"
記録日：6月6日（火）
記録者：ＴＨＯＲ
VS-880EXのマスタリング・エフェクトの続き。
いろいろ検討してみましたが、どうやら、コンプレッサーやエンハンサー、リミッターなどを通過して音圧を上げるエフェクトそのものはモノラル仕様、（フランジャー並の遅延時間の）ショートディレイで僅かに遅延したエフェクト音に対して僅かにステレオの原音をミックスすることで位相のずれを作り出し、トータルで疑似ステレオ効果を持った信号を出力するという仕様になっているようです。
エフェクトレベルを上げるとショートディレイによる位相のずれが耳に付かなくなる一方でステレオ感が損なわれていくので変だなと思い、片チャンネルずつ入力を切ってみるが依然として両チャンネルから音が出ている（笑）。更に変だなーと思って、フェーダーの前からエフェクトセンドしてやってフェーダーをゼロに絞ってみたら（つまり原音ゼロ、エフェクト音のみ）、何と完全なモノラル音が出てきた（爆）。この種のエフェクトって、みんなこういう仕様なのかいな？ せっかくの帯域別コンプの意義が半減以下になると思うのは僕だけかなぁ？
このアルゴリズムでは、少なくとも今の自分の録音手順で目的とする効果が得られないのは明らかだし、目的とする効果を得ようとしたら、定位位置別にエフェクトを掛けたモノラルトラックを４〜５つぐらいバラ録りしなければならないので、とても面倒（よーく考えればできそうな気もするが(^^;）。マスタリング・エフェクトに関しては、これ以上の検討は現時点では止めておきます。
それとも、何か使い方間違えてるのかな〜？(^^;
VS-880EX内蔵、あるいは手持ちのBOSS SE-50のパッチ中の、コンプレッサー、エンハンサー、リミッター等で、ステレオで掛けられるものを物色中。あるかどうかわかんないけど（笑）。
といいながら、取説を見直しながら、もうちょい検討してみました（今日は土曜日の研修の代休だったのだ）。
どうやら、エフェクトをインサートする場所を間違えていたみたいです（爆）。
使い方をあんまりよく解らずにミックスダウン元の各チャンネルにエフェクトをインサートしていたのですが、そうすると#1993に示したような現象が起こります。しかし、ミックス後のマスターアウトにインサートすると全然ＯＫでした(^^;。ちゃんとステレオで、位相もずれることなく、音が出てきました。
こうやって失敗しながら、少しずつ使い方がわかっていくのか〜。
仕様を疑ってすんません、Rolandさん（笑）。
試行錯誤しながらパラメーターをいじり回して「いつの間にかできちゃった」マスタリング・エフェクトの音圧感が結果的に結構凄まじい感じになっていて(^^;、Underground Expressもおどろおどろしさ倍増って感じになってます。但し、ひずみ感も相当出ちゃってるので、再調整は必要だな〜。
っつーことで、３曲とも今月中に仕上げるぞ〜。
記録日：6月4日（日）
記録者：丹凡仙仁
完成からかれこれ１年経とうとしている"Tokyo Junk Sound Collection"だが、ようやく発売に向けた動きが出てきたので、少し作業再開。
というか、前にマスタリングしてみてうまくいかなかったのをもう一度やってみる気になった。
以前の作業ではコンプを掛けてみたが、思った風にならなかったのだ。音がつぶれるだけで音圧があまり出ない。もともとコンピュータ上で色々いじくっているので、レベル自体は結構最大値近くまでは出ている。
今回はあまりコンプでどうのこうの、というのはやめて、リミッターで上限を押さえる方向で、やや加工については消極的にアプローチしてみる。
まず、ハードディスク上にあるデータをオーディオＣＤに焼く。
そのあとコンポ→ZoomのエフェクターRFX-2000→TascamのCDライターCDRW-2000という接続でセッティング。
サンプルとしてAphexTwinの"Come to Daddy"をエフェクターバイパスしながら自分の音と聴き比べて音を調整していく。プロの音と言うのは音圧があるもので、-6dbくらいのレベルで自分のアルバムの-3dbの聴感上のレベルがあるように聞こえる。
エフェクターも色々やってみるが、コンプはやっぱり思った感じにはならない。今回思い付いたリミッター＆ＥＱはレベルではなく音圧が出る感じ・・・に近いと思う。
曲によって高域や低域をブーストしたり、レベルを微妙に調整したりしながらダビングしていく。デジタルだとレベル合わせは微妙で難しいっすね。
おおむね良い感じになったが"TJS(Princess Urara Mix)"がちょっと歪む。コンピュータでの作業ではないので、そこだけやり直しという訳にはいかない。調整し直ししてもう１枚焼くが、どちらかというと元々のサウンドがノイジーなので、それが強調されているだけのようだ。
ダビングの作業はこれで良しとして、これをiBookにSoundHackで吸い出して編集しようかと思ったのだが、インデックスがぎりぎりで打たれているせいか、ちょっと頭が欠けるのと、加工として考えていたノーマライズがあまり効果が無い感じなので、今回のマスタリングはここまでにする。
今回のアプローチはまずまず満足できる結果が出たが、正式に量産するまでにはまだ間があるので、他のアプローチを思い付いたらまたやり直すかも。
記録日：6月1日（木）
記録者：ＴＨＯＲ
「ICEBERGS」の続き。
ＧＷで実家に戻るのにsc55mkIIとJV80を持っていくのはヘビーなため、昨年暮に中古並の値段で新品を買ったsc88pro のみ持っていくこととする。sc55mkIIとの違い、音の感触も微妙に違うのだけど、フロントパネルにエンベロープやビブラート、ＶＣＦのカットオフやレゾナンス用のボタンが付いていて、sc55mkIIでは面倒くさかった音作りに気軽に踏み込んでいけるのが良いところ。
さて「ICEBERGS」で使っているJV80のJV Stringsに近い音をsc88proから出してやらないと作業が進まない(^^;。一通り聴いてみて音質的には最も近い感じの88proパッチのSLOW STRINGS、あまりにアタックが長すぎるので、これを短くして普通のストリングス並にしてやる（爆）。多少リリースも長めにしてやるとＯＫ。ベースも元々はJV80を使っているが、こちらは当たり障りのなさそうな音を見つけて代用する。これで全パートsc88proで鳴らせることになった。
基本的に延々５／８拍子の曲だが、途中、風呂に入っているときに突如思いついた５＋３＋４＋３＋２＋１＋１＋１＋４＋８というプログレ風の変拍子を含んだブリッジが入る。前のフレーズを継承した最初の５拍子を除いて、ストリングスは１拍ごとにチェンジする和音を単純に押さえているだけだが、ドラムスの打ち込みが結構大変(^^;。直前まで淡々としたリズムだったのが、途端にタムタムのフィルイン叩きまくり系に変身するが、通して聴いてみると意外と違和感がない（笑）。
EZ-Vision2.0では小節ごとに拍子表示をチェンジできないので、苦肉の策、このブロックをまとめて１小節としたが全部足し算すると３２／８拍子、なんだ８／８拍子４小節分じゃないの（笑）。シンコペーションの極端な例だと言えなくもないが、こうなるのって４拍子系のリズムが体に染みついているためなのか〜。
曲全般には、同じフレーズを使い回す際に、１回ごとにベースライン（パターン自体は単純なもの）を変えたり、リズムパターンを変えたり、バッキングのシーケンスを倍速化したものを同時に重ねたり、同時に鳴らすイントロのフレーズの切り取り方を変えたりして、主に組合せの変化でバリエーションを作っていく。
あまりひねっていないので、一聴で手の内がバレそうではある（笑）。
この間から手を付けていた曲たちの作曲はGW直後に完了して、CDR-88RW2を購入しました。まだCD-Rは焼いていませんが(^^;、VS-880EXで録音を始めています。ドラムス、リズム隊系、ハーモニー系といった具合に、何パートかずつまとめた合計３つのステレオトラックに分けて録音して、最後にまとめてマスタリング・エフェクトをかけてトラックダウン、というのをとりあえず試してるけど、どのプリセットエフェクトを使っても、効き方がいまいち気に入らない。
アルゴリズム中のショートディレイのためか、フランジャーのディレイタイムを揺らさずに固定したときのようなメタリックな響きが付いてしまう。音作りによってはプラスに作用することももちろんありそうだけど。
ざっとパラメーターをいじってみた感じでは、ディレイタイムを変えると響きも変わるし、アウトプットレベルを上げてやると音の変化が耳に付かなくなるような気はするけど、それでもまだしっくり来ない。今度の休みにでも、もうちょっとじっくり取り組んでみよう。各種パラメーターを更にいじり回すなり、あるいは思い切って完全に各パート別にバラしてパートごとに異なったパラメーターでコンプを掛けるなりパートによってはコンプ掛けずに録るなどして格闘する予定（ドラムスのバラ録りまではさすがにやらないと思うけど(^^;）。
こりゃ時間も手間もかかりそうだけど(^^;。
５月は週末が潰れまくったので遅々としていますが、６月中には少なくとも１曲はMP3化まで漕ぎ着けたいところです。まずは「Underground Express」かな。