記録日：3月20日（月）
記録者：丹凡仙仁
奥さんがＶＡＩＯを買ったので、ＰＣ９８が完全にフリーになりました。という訳で９８を音楽仕様に作りかえるべく色々余計なソフトをアンインストールして、音楽用ソフトをインストールしなおしたりして環境を整える。
その結果、表示がおかしかったSAKURAがきちんと動くようになった。こりゃありがたい。
その後、そろそろ本腰いれて作曲としての実験をしようかな、ということで、ソフトシンセのSubSynthとBeam2002でビープ音を作り、CoolEditでコピー＆ペーストしながらフレーズを作っていく。
それをSoftSampでオーバーダブしようとするも、エラーが頻発して話にならない。やはりメモリー不足か。しょうがないのでスクリプトを書いてCsoundでレンダリング。久しぶりなので結構文法を忘れていて苦戦。イコールのいらないところにイコールを書いている事に気が付いて、無事２小節のフレーズをレンダリング。
試し録り（懐かしい言い方ですね、これも）がうまくいったので１分くらいのフレーズをエディタで書いてCsoundでレンダリングしてみるが、音が増えてくるとフリーズしてしまう。がーん。ううむ、ローテクノロジーによる非リアルタイムハードディスクレコーディング環境を目指していたのだが、やはりローテク過ぎているのか〜。
記録日：3月9日（木）
記録者：丹凡仙仁
引き続きKeyKitの研究。今日はチュートリアルを一からやってみる。
まず訂正だが、KeyKitでもオブジェクト同士を線で結ぶスタイルのプログラムはできます。チュートリアルで"Bang"というイベントのトリガーになるWindowとMIDIファイルをプレイバックする"Riff"というWindowを線で結ぶという例が出ていて自分の間違いに気が付いた。もちろん、自分でWindow自体をプログラムする事も出来る。最初、KeyKitはそんなに自由度無いのかなと思ってたりしたのだが、それどころの騒ぎでない事が判明。
ただ、初期状態ではそういったプログラミングレベルの情報は見えないのでWindowをレイアウトするだけしか出来ない様に見える。ちょうどハイパーカードでスレッドを変更するとプログラムが出来る様になる、あの感じに似ている。
チュートリアルでは様々なWindowを動かしてみるのだが、特に面白そうな２つを紹介。
まずGroupというWindow。見栄えは派手ではないもの今時のシーケンサーにあるようなMIDI編集は一通り扱える本格派シーケンスソフト。ピアノロールでデータを確認できるし、コントロール情報を鉛筆ツールみたいな感じで書きこめたりする。
ちょっと気が利いているな、と思うのが、クリック、ｃｔｌ＋クリック、ｓｈｉｆｔ＋クリック、のそれぞれの動作に、自分の好きな作業を簡単に割り振れるようになっているところ。
それからMarkov MakerというWindow。これは指定したMIDIファイルを加工して、その曲の特徴を持った新たな曲を作ってくれるというもの。少なくともフレーズレベルで解析しているのか、チュートリアルのバッハの曲でやってみると実にそれらしくMIDIデータを吐き出してくれる。
とりあえず既に在るWindowだけでも十分作曲活動は出来そうだが、さらにつっこんだ事も色々できる。結構マジですごいよ、これ。CubaseとMとMAXが同居している感じ。これで直接サウンドファイルにアクセスできたら！いや、できるのかも知れないけど。
ここまでチュートリアルを読みながらやってみた訳だが、このチュートリアルが大変判りやすい。これまでCsoundやらOutofPhaseやらのチュートリアルとかをヒーヒー言いながら読んでいたワシとしてはありがたい限り。まあ、シーケンスソフトという点でDSPソフトに比べて馴染みが在るというのはあるし、まだプログラミングまで踏みこんでないというのもあるかもしれないが、それを差し引いても判りやすいと思う。
こういうところでやる気がそがれないのはいいよね。
その後、SAKURA→WinGrooveで作ったWAVファイルをHOGで適当に加工して遊ぶ。本当に適当にやってるんで、これはボコーダーらしいとか、フィルターらしい、とかそんなレベルでしか理解せず。これはまた明日ちゃんといじくってみよう。
記録日：3月9日（木）
記録者：丹凡仙仁
今日はKeyKitをつっこんで触ってみる。
KeyKitを立ちあげると、真っ白なWindowが開いて、そのWindowの下の方に四角で囲われたコマンドライン入力のプロンプトが入力待ちの状態になる。
KeyKit全体のWindowをメインWindow、コマンドラインとかがある囲みをWindowと呼ぶことにして、以下の説明をすることにする。
メインWindow上のWindow以外のどこかを左クリックするとメインメニューと呼ばれるプルダウンメニューが現れる。フォトショップとかのツールウィンドウみたいな感じ。
ここで何かのツールを選ぶとカーソルが変化し、メインWindowのどこにそのツール用のWindowを開くかたずねてくるので、ペイントソフトで四角を書く要領でWindowの位置と大きさを指定してやると、そこに選んだツールに対応したボタンやら情報用のサブWindowを配置したWindowが開く。KeyKitでのMIDIコントロールはこれらのWindowで行うのだった。
ちょっと触ってみて判ったのだが、KeyKitはMAXみたいなプログラミング言語とは考えかたが違うみたい。同じようにオブジェクト指向っぽい感じなのだがMAXはオブジェクト同士を線でつないでMIDI情報を受け渡すのだが、KeyKitはオブジェクト同士で情報をやりとりはしない（みたい）。各オブジェクトがそれぞれMIDI情報を作り出していて、オブジェクトにMIDIのチャンネルをしていしてやると、KeyKitからMIDIデバイスに情報を受け渡す段階で各チャンネルごとの情報をまとめているようだ。
ツールにはいわゆるシーケンサー的なものからドラムパターンやアルペジオのジェネレータ、各コントロールメッセージのコントローラといった普通のものから、マウスでぐりぐり演奏するツールやら、ロードしたMIDIファイルにランダムアクセスするものや、一体なんのことやらさっぱり判らないものまで色々ある。
WindowのレイアウトなどはスナップショットとしてセーブしたりするようでMIDI情報は常に録音状態にあるあらしい、ってさっぱり判らなくなってきましたが、そろそろちゃんとマニュアルを読もう＞俺。
そこでヘルプを見つつ、ページの概念などを理解したが、MIDIデータの保存については明日にまわす。
残念ながら家のWindowsパソコンだと、ちょっと頻繁にハングるみたい。メモリーくらいは増設したほうがいいかなあ。
記録日：3月8日（水）
記録者：丹凡仙仁
色々とコンピュータ・ジェネレーティブなソフトをつまみ食いしながらの実験が続いていたが、そろそろ道具として使いこむ環境、ソフトを絞りこむ事を考え出した。
Csoundはそれなりに付き合って曲を作ったりエフェクト代わりに使ってみたりしているが、どうもこれだけで曲を作るのは少々厳しい感じ。楽器やエフェクトを書くのはいいのだが、スコアを書くのはしんどい。
という訳で、なるべく手軽でツブシの効く環境を選ぶことにする。
まず、使うコンピュータを選ばにゃならんのだが、本当は何でも良いといえば良いのだ。しかしながら今自分に手が届いて（これは第一条件）、しかもコンパクトな環境（これは第二条件）であって欲しい。とにかく今すぐ使いたいし、使いたいと思った時には使えないと嫌。という事で安いノートパソコンというのがベストなのだ。
今安いノートパソコンは１０万ちょい位から十分実用に足りるものがあるが、はっきり言って個人のサイフはすっからかんなので今あるWindowsノートパソコンをメインにすえる事にする。
iBook欲しいなあとかの煩悩が無い訳ではないのだが、それらの未練によって、ずるずると選択枝の項目だけ増やして決定を先送りにするのは、創作のためにならないと悟る。これはブライアン・イーノの教えですな。
今後メインの作業をマックに乗り換えたとしてもＧ３以降のマックであればWindowsイミュレータが走るという保険もある。
とはいうものの、これまで割合マックよりでフリーウェアを探していたりしていたので、Windows環境でどれだけのソフトがあるか良く判らない。特に我が家のWindows95環境は、CPUが486DX、メインメモリ14Mという驚異の環境（よく動いてるなあ）なので最近の多機能音楽ソフトは動かない。目を付けていたWindows版MAX/MSPであるPd&GEMは重くて重くて話にならなかった。
単なるシーケンスソフトを動かす以上の事はさせたいので、ワシが要求する事というのは色々あるのだが、それを満たすWindows用ソフトはCPUパワーを要求するちゅう事になるのだ。しかもそのソフトはなるべくフリーウェアで済ませたい。
という訳でWebとか昔のサンレコひっくり返してみて色々探して見ましたら、結構ウチのコンピュータでもいけそうな感じで色々みつかりました。
シーケンサー編
SAKURA
これは前も書いたけどBasicのPlay文を拡張したMIDIコンパイラ。変わってます。
KeyKit
アメリカのベル研究所で開発された簡易版MAXみたいなもの。前にダウンロードしてみてほったらかしてたのだが、今回インストールしてみたら軽い！面白い！音を直に扱う事はできないが、リアルタイムMIDI情報プロセッサーとしてはかなり凄い。
DSP編
HOG
Windows版機能限定SoundHackとでもいうべきもの。まだ試してないけど非リアルタイム処理なのでいけそう。
SoundEngine
ダイナミクス系にしぼったDSPソフト
ソフトシンセ編
Beam2001
2oscの非リアルタイムソフトシンセ。WAVファイルをオシレータとして読みこめるのがポイント高い。バーチャルEA-1？
WinGroove
ソフトウェアGM音源。リアルタイムでももちろん動くが、SMFを読みこませるとWAVファイルをレンダリングして吐き出してくれるナイスなヤツ
これにCsoundがあれば、とりあえずウチのへっぽこノートパソコンでも自分の要求にかなりのところまで応えられそうだ。
とりあえずWinGrooveのシェアウェア登録をし、その後KeyKitのいろんなツールをいじくって遊んでみる。
今日の実験はこれまで、ってほとんど実験してないやん。
記録日：3月4日（土）
記録者：丹凡仙仁
現在ワシがイチ押しのシーケンサーSAKURAがVer1.0になっていたので早速ダウンロードする。さすがに完成度が上がっているのと、わが家の14MしかメモリーのないヘッポコWindows環境でもMIDIファイルのコンパイルまできちんとできるようだ。ただSAKURAだけで走らせる時トラック数が多いと処理が追い付かない時があるが、これはこちらのせいなので良し。
あと、日本語文章をなんでも無理矢理MIDIファイル化するMail2MIDIというソフトがあったのでこれもダウンロードしてみる。はっきり言って作曲の役には立たないが閑潰しには面白い。さいころを振ったときの目の出の良さはTRndM3の方が良いかな。細かく設定も出来るし。
TRndM3もMail2MIDIも要はスケール上に音符をランダムに振り分けてるわけなのだが聴いている方は結構そこに音楽を聴き取ってしまうから面白いっすね。
沖縄音階とか個性の強いものほど、音楽に聞こえる度合は高いけど、そこからの逸脱が少ないとつまらないものになってしまう訳で。そこらへんの逸脱度をかなり細かくカスタマイズできるTRndM3は良く出来てる。
このスケールというルールだけで音楽度がかなり上がるのであれば、ここにモードとかの考え方とかも導入できたら、更なる高みを目指せるのでは。
SAKURAの作者のクジラ飛行机さんから２度ほどメールをいただいているのだが、ワシと同じくCsoundとかのレンダリング系ソフトシンセとかにも興味があるそうで、SAKURA+Csoundな作曲環境が出来たら素敵だろうなあ。うっとり。